カサンドラ症候群

カサンドラ症候群は、特に自閉スペクトラム症(ASD)を持つパートナーや家族とのコミュニケーションにおいて生じる心身の不調を指します。この症候群は、周囲の人々との関係性の中で生じるストレスや孤立感から発展することが多いです。

カサンドラ症候群の定義
  • 定義: カサンドラ症候群は、ASDの人とのコミュニケーションが難しいために、パートナーや家族が心的ストレスを抱え、不安や抑うつ状態に陥ることを指します。
  • 名称の由来: ギリシャ神話のカサンドラに由来し、彼女が予言をしても誰にも信じてもらえなかったことから、周囲に理解されない苦しみを象徴しています。
カサンドラ症候群の原因と症状
  • コミュニケーションの障害: 配偶者のASD(自閉スペクトラム症)の特性により、感情や意図を伝わってこなかったり、自分本位と思えるような行動が多かったり、自身や相手の気持ちの気づきや言語化が難しかったりするため、コミュニケーションや関係性への誤解や摩擦が生じやすいです。
  • 孤立感: 周囲の方がASDの特性を知らないと、よくあることだとくくられてしまうことも多く、周囲からの理解が得られないと感じ、孤立してしまうことがあります。
  • 心身の不調: 不安、抑うつ、ストレス、疲労感などが見られます。
  • 感情の不安定: 感情の起伏が激しくなることがあります。
カサンドラ症候群になりやすい人
  • 献身的な性格: パートナーを支えようと、自分の感情を抑え込む傾向がある人が多いです。
  • 女性に多い: 特に女性がこの症候群に陥りやすいとされていますが、男性にも起こります。
対処法
  • 相手のことだけでなく、自分のことも理解を深める: ASDの特性を理解し、受け入れることも大切ですし、辛い気持ちに気づき、周囲の助けを借りるなど1人で抱え込まないことが何より大切です。
  • 距離を置く: 必要に応じて、専門家に相談することも考慮しましょう。

※カサンドラ症候群は、ASDのパートナーとのコミュニケーションの難しさから生じる心身の不調です。一番近くで協力し合い、大切にし合いたい相手と分かり合えないという深い寂しさや悲しさが元にあります。また、周囲の理解が得られにくいことが大きな課題であり、適切な対処法を見つけることが重要です。理解と支援があれば、症状の軽減が期待できますし、今後の人生の選択肢の幅を広げることも可能になります。1人で抱え込まず、まずはご相談ください。

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